複利がすごいと言われても、正直ピンとこない理由
複利はすごい。
誰もが一度は聞いたことがある言葉だ。
それでも多くの人は、
「理屈は分かるけど、実感がない」
と感じているのではないだろうか。
理由は単純だ。
複利は、最初のうちはほとんど何も起こらないからだ。
単利と複利を、数字で比べてみる
ここで、極めて単純な例を出してみる。
元本100万円
年利5パーセント
運用期間30年
まず単利の場合。
毎年増えるのは5万円だけだ。
30年後の資産は
100万円 + 5万円 × 30年 = 250万円
次に複利の場合。
増えた利益にも、さらに5パーセントがかかる。
30年後の資産は
約432万円
同じ利率、同じ期間。
違いは「増え方のルール」だけだ。
ここで重要なのは、
最初の10年では差がほとんど感じられないことだ。
複利は、竹が伸びるのとよく似ている
複利を理解するのに、よく使われる例えがある。
竹は、最初の数年間、地上にほとんど伸びない。
何をしているかというと、
地中で根を張り巡らせている。
準備が終わった瞬間、
竹は一気に何十メートルも伸びる。
複利もまったく同じだ。
最初の数年は、増えていないように見える。
だが、その時間は無駄ではない。
見えないところで、土台ができている。
毎月1万円でも、時間が味方するとこうなる
もう一つ、現実的な例を見てみよう。
毎月1万円を
年利5パーセントで
30年間積み立てた場合。
元本は
1万円 × 12か月 × 30年 = 360万円
最終的な資産は
約830万円
増えた分は、ほぼ470万円。
半分以上が、時間が生み出した利益だ。
ここで恐ろしい事実がある。
20年でやめた場合、
最終資産は約410万円程度にしかならない。
複利の利益の多くは、
最後の10年に集中している。
複利は、努力を評価しない
複利は、頑張った人を評価しない。
才能がある人も関係ない。
評価されるのは、
続けた人だけだ。
途中でやめた人は、
準備だけして、収穫せずに畑を去る。
だから複利の最大の敵は、
失敗ではなく中断になる。
お金以外にも、複利は存在している
複利は投資だけの話ではない。
毎日30分の勉強。
週2回の運動。
人との小さな信頼の積み重ね。
どれも1日では変化がない。
だが10年後、確実に差になる。
人生で後から伸びる人は、
早く走った人ではなく、
走り続けた人だ。
今日からできる、たった一つの決意
複利を味方につけるために、
大きな決断は必要ない。
小さく始める。
増やそうとしない。
やめない。
この三つを守るだけでいい。
速さを求めると、複利は逃げる。
時間を選ぶと、複利は味方になる。
読者への余白として
もし今、
「やっても意味がない」と感じていることがあるなら、
それは失敗ではない。
まだ、曲線が立ち上がっていないだけだ。
複利は静かだ。
だから気づきにくい。
だが、ある日ふと振り返ったとき、
直線で生きてきた人との差に驚く。
今日の小さな一歩は、
未来の自分が最も感謝する一歩かもしれない。
時間は、誰に対しても平等だ。
だが、複利を使った人にだけ、味方をする。


